【外観・土地編】冬の朝、睡眠時間を「30分」増やす家。雪国の暮らしを変える「配置計画」と「2区画購入」の正解
こんにちは。青森県八戸市の工務店HOUSE EN(ハウスエン)です。
家づくりというと、どうしても「キッチンのグレード」や「リビングの広さ」といった室内のことに意識が向きがちです。
しかし、住み始めてからの生活の質(QOL)を大きく左右するのは、実は「家の配置」と「外構計画」です。
特に、今回ご紹介するO様邸のある青森県十和田市のような積雪地域においては、この計画が甘いと、「毎朝の雪かきでクタクタ」「玄関ドアが雪で開かない」といった深刻なストレスに直面することになります。
今回は、38坪の平屋のような大らかな佇まいを持ちながら、冬の厳しさを論理的に解決したO様邸の「機能美あふれる外観設計」と、あえて土地を広く買った「賢い土地選び」について解説します。

デザインされた「カーポート」は、時間を買う投資
O様邸の外観でまず目を引くのが、建物と一体感のある大きなカーポートと、ゆったりとした駐車スペースです。
これは単なる車庫ではありません。
「冬の朝の時間を買うための装置」です。
雪国にお住まいの方なら共感いただけると思いますが、冬の朝、出勤前に車の雪を降ろし、車が出せるように道を空ける作業は重労働です。
「カーポートがあるだけで、朝仕事に行く時間に『いつも通り起きられる』か、『雪かきのために30分早く起きなきゃいけない』かが変わってきます。ここ(カーポート下)を除雪する手間がなくなるだけで、生活は劇的に変わります」
「雪の捨て場」を計算に入れる
さらに重要なのが、除雪した雪を「どこに寄せるか」の計画です。
道路の除雪車が通ると、家の前に硬い雪の壁ができます。
これを寄せるスペース(堆雪スペース)を敷地内に確保しておかないと、雪のやり場がなくなってしまいます。
O様邸では、カーポートの配置と敷地の余白を計算し、除雪車が置いていった雪や、敷地内の雪をスムーズに処理できる動線を確保しています。
「かっこいい外観」とは、冬の雪景色の中でも機能不全に陥らないデザインのことを指すのです。

玄関を「正面に向けない」理由
O様邸の玄関ドアは、道路の正面ではなく、あえて「横向き」に配置されています。
さらに、道路側には壁(袖壁)を突き出させて、アプローチを隠すような形状になっています。
これには、大きく分けて2つの「プロの意図」があります。
■ 理由①:自然の脅威(風・雪)を防ぐ
最大の理由は「風除け」です。
この地域の冬の卓越風(よく吹く風向き)を読み、玄関ドアを開けた瞬間に強風でドアが持っていかれたり、雪が室内に吹き込んだりするのを防ぐために、壁でガードを作っています。
「雪国だから風向きが重要で、こっちから吹くんです。ドアを開けた時に雪は吹き込まないし、ドアを持っていかれることもない。(玄関を)前に向けるという発想がそもそもなかったですが、正解でした」
■ 理由②:プライバシーと美観
もう一つの理由は「視線」です。
ドアを開けた時、道路を歩いている人や車と目が合うのは気まずいものです。
横向きにすることで、出入りの瞬間を他人に見られず、プライバシーが守られます。
さらにO様邸では、この目隠しとなる壁に「SOLIDO(ソリド)」という質感の高い外壁材を採用し、下からアッパーライトで照らす演出を施しました。
「玄関からわざと壁を出して、照明を入れてもらいました。夜帰ってくると光っていて、ホテルに帰ってきたみたいな感じですごく癒やされます」
風雪を防ぐための「壁」が、夜には美しい「おもてなしの空間」になる。
これぞ、機能とデザインの融合です。
「2区画購入」という選択肢。家で遊ぶ、最強の贅沢
土地探しからの家づくりにおいて、O様は「分譲地の土地を2区画まとめて買う」という選択をされました。
1区画でも家は建ちますが、あえて広く土地を確保したことで、生活の豊かさは倍増しました。
バスケットコートとBBQテラス
広大な庭には、娘さんが練習するためのバスケットコートを作る予定があり、夏にはプールを出したり、ウッドデッキでBBQを楽しんだりと、家全体が巨大な遊び場になっています。
「将来的にはここにバスケットコートを作ります。ワンオペの時でも、子供たちが勝手に外で遊んでくれるので助かりますね。夏はひたすらここでバーベキューです」
「1区画だと、家と駐車場だけで土地が埋まってしまい、この余白は生まれません。2区画買うことで、間口(土地の幅)が広くなり、建物も正面から見た時にどっしりと広く見えるかっこいいプロポーションを作ることができます」
土地の価格が比較的抑えられるエリアであれば、「建物を小さくまとめてコストを下げ、その分、土地を広く買う」という戦略は非常に有効です。
子供たちがのびのびと走り回り、親はその様子をリビングやデッキから眺める。
そんな「体験」への投資は、家の広さ以上に価値があるかもしれません。

お風呂から眺める「坪庭」
さらにO様邸には、浴室の窓の外に、これからご自身で作り上げる予定の「坪庭スペース」が確保されています。
「お風呂から外を眺めるスペースに、坪庭を作る予定です。木を買ってきて植えたり、自分たちでコツコツやるのも楽しくて。家づくりが趣味みたいになっています」
完成品を買うのではなく、住みながら自分たちで手を加えていく「未完成の余白」を残しておくことも、家を長く愛するための秘訣です。
まとめ:厳しい冬を、豊かな時間に変える設計
今回のコラムでは、O様邸の外回りについて解説しました。
本日のまとめ:雪国・地方で失敗しない外観計画
除雪のシミュレーション: カーポートの位置と雪の捨て場は、セットで設計する。
玄関の方位: 風向きと視線を考慮し、あえて「正面に向けない」選択を持つ。
土地の可能性: 予算が許すなら「2区画購入」も検討し、外遊びや外観プロポーションの自由度を高める。
O様邸の外観がかっこいいのは、単におしゃれな外壁を使っているからではありません。
「厳しい自然環境の中で、いかに快適に暮らすか」という課題に対して、論理的な答えを出しているからです。
「冬の朝、30分長く布団に入っていられる家」。
そんな切実な願いを叶えるのも、私たち建築家の重要な仕事です。
HOUSE ENでは、土地探し(土地の読み解き)の段階から、その土地の風向き、日当たり、雪の処理までを計算し尽くしたプランをご提案します。
見た目だけではない、一生涯続く「暮らしやすさ」をデザインしたい方は、ぜひご相談ください。

▼ 夜の外観は必見。「ホテルライク」な光の演出を動画で
「SOLIDOを照らす間接照明って、実際どんな雰囲気?」
「2区画分の土地の広さって、どれくらい?」
「横向き玄関のアプローチ、実際の見え方は?」
文章でお伝えしたO様邸の美しい外観や、計算された配置計画の全貌を、ルームツアー動画としてYouTubeで公開しています。
特に、夕景から夜景へと移り変わるシーンでの、SOLIDOの質感と照明の美しさは息を呑むほどです。
ぜひ映像で、その上質な空気感を体感してください。
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